第15回一次試験結果

試験の概要

試験日
2021年8月22日(日)
試験会場
北海道・宮城・東京・新潟・石川・愛知・大阪・岡山・広島・香川・福岡・鹿児島・沖縄
試験内容・時間割

筆記試験(マークシートによる多肢選択方式および記述方式)および小論文試験

午前(マーク方式)
10時30分~11時30分(60分)
午後Ⅰ(マーク方式・記述方式)
12時50分~14時20分(90分)
午後Ⅱ(小論文方式)
15時00分~16時30分(90分)
申込者数
167名
受検者数
132名
問題数
午前
マーク方式 50問(マーク数 50) 配点 106点
午後Ⅰ
マーク方式 9問(マーク数 15) 39点
記述方式 5問(解答項目数 11)54点
午後Ⅱ
小論文方式 1問 (800文字以上1,000文字以内)
合否判定
午後Ⅱの答案は、午前、午後Ⅰ(マークシート試験、記述式試験)の判定基準を満たすものを採点対象とし、試験結果の判定に示す観点から評価判定を行う。午前、午後Ⅰ、午後Ⅱの全ての試験の成績が、判定基準を上回ったものを一次試験の合格とする。

試験結果概要

午前・午後Ⅰ

午前 午後Ⅰ
受検者数 132名 131名 131名
満点 106点 93点 199点
最高点 100点(94.3%) 68点(73.1%) 165点 (82.9%)
最低点 43点(40.6%) 15点(16.1%) 64点(32.2%)
中央値 75点(70.8%) 44点(47.3%) 120点(60.3%)
平均値 75.4点(71.1%) 44点(47.3%) 119.1点(59.8%)
標準偏差 12.5点 11.5点 22.4点

午後Ⅱ

午後Ⅱ
受検者数 131名
採点対象者数 65名

試験結果の判定

午前(マーク式)・午後Ⅰ(マーク式+記述式)

午前と午後Ⅰの得点が共に基準得点以上の得点を有することを判定基準として、判定基準を上回る者を午後Ⅱの採点対象としました。午前、午後Ⅰで判定基準に満たない場合は、午後Ⅱの採点は行っていません。

判定基準
区分 受検者数 基準得点 得点率 基準得点以上の割合
午前 132名 64点以上 60.3%以上 83.3%
午後I 131名 44点以上 47.3%以上 51.1%

午後Ⅱ(小論文試験)

午後Ⅱの小論文試験は、提示された課題文を読んで、課題文で述べられている内容に対して自分の考えを記述する試験を行いました。小論文試験の採点は、下記の5つの観点から行いました。採点にあたっては、5名の採点者が読んで独立して評価し、合議のうえ最終的な評価を行いました。

  1. 問題の指示に基づいて記述しているか。
  2. 課題の全体像を正確にとらえているか。
  3. 自身の見解が明確な論旨で述べられているか。
  4. わかりやすく、説得力のある記述になっているか。
  5. 見解は上級医療情報技師として適切か。

区分 受検者数 基準得点以上の人数
午後Ⅱ 131名 23名

総合判定

午前、午後Ⅰ、午後Ⅱの全ての試験の成績が、判定基準を上回ったものを一次試験の合格とします。なお、午前、午後Ⅰの部分合格はありません。

受験者数
132
合格者数
23
合格率
17.4%

講評

 

今回の一次試験の問題は、上級医療情報技師能力検定試験制度改定に基づき、マークシート方式と記述方式の問題(午前・午後Ⅰ)ならびに小論文形式の問題(午後Ⅱ)によって構成しました。午前・午後Ⅰの問題は、医学・医療系、情報処理技術系、医療情報システム系の3系に限定せず、公表している「上級医療情報技師の一般目標及び行動目標群(GIO・SBOs)ver.1.2」から万遍なく出題しました。

 午前の問題では、医療情報技師能力検定試験と同程度の基礎的な知識を確認する問題を中心に上級医療情報技師に必要な最近の動向に関する問題も出題しました。また午後Ⅰの問題では、マーク式の問題だけでなく、長文を読解し記述する問題を出題し、単なる想起型問題よりは、解釈型や問題解決型を増やすように努めました。午後Ⅱの問題では、提示された課題文を読んで、課題文で述べられている内容を解釈し、課題文に対する自分の考えを800文字以上、1,000文字以内で記述する試験を行いました。  午後Ⅰの選択問題の「DPCに着目したクリニカルパスの適応日数改善」に関する設問は、実際に病院で行われているDPCのⅡ日に着目したクリニカルパスの適応日数について問うものでした。このような問題の出題は今回がはじめてで戸惑われる方もいらっしゃったかと思いますが、次年度以降も日々の業務に即した問題を積極的に出題する予定です。また、記述問題の「個人情報が含まれたUSBメモリの紛失」に関する設問は、本文で示されている事例に具体的にどのように対処すべきかを問うものでした。個人データの漏えい等の事案が発生した場合等の対応については、個人情報保護委員会の告示の内容に沿った解答を正答としました。再発防止策については、技術的対策と組織的・人的対策について、具体的かつ現実的に述べた解答を正答としました。一方で責任分界が明確でない解答や対策が具体的・現実的でない解答については減点の対象としました。いずれの問いも文字数制限を設定しており、内容だけでなく指定の文字数でまとめられているかも採点の対象としました。上級医療情報技師は、日々の業務の中で、種々の課題から問題点を読み解く能力が必要となります。次年度以降も、このような問題を出題する予定です。

 さらに、午後Ⅱの問題では、医療リスク低減に向けての現在の医療情報システムの限界と乗り越えるべきポイントに関する課題文を読み、1)IT化による個々の診療行為・行動の可視化によって明らかになった問題をまとめ、2)今後の情報システムにおいて医療リスクの低減のために必要なことについて自身の考えを述べるものでした。答案の作成にあたっては、課題の趣旨を正確にとらえて2つの問いに的確に答えること、また、自らの考えを論理的にまとめて記述することが必要です。そのため、2つの問いに答えていないもの、指定の文字数で書かれていても課題には関係がない内容を記述したもの、あるいは関連が薄い内容を記述したものは低い評価としました。また、文字数が不足しているもの、誤字・脱字があるもの、そして読み手に対して丁寧に書かれていないものは減点の対象としました。

 午前の平均得点(得点率)が75.4点(71.1%)、午後Ⅰの平均得点が44点(47.3%)でした。午後Ⅱの採点は、午前64点(60.3%)以上、午後Ⅰ44点(47.3%)以上の方65人を対象としました。その結果、今回の一次試験の合格者数は23名、合格率は17.4%となりました。

合格者の発表

  • M200008
  • M300005
  • M300006
  • M300012
  • M300014
  • M300016
  • M300032
  • M300034
  • M300035
  • M300040
  • M400003
  • M500007
  • M500009
  • M500010
  • M600023
  • M600030
  • M600032
  • M600034
  • M600041
  • M650001
  • M650003
  • M700004
  • M800005

試験解答