医療情報技師育成事業について

一般社団法人 日本医療情報学会
医療情報技師育成部会
部会長 谷川 琢海(北海道科学大学)

 日本医療情報学会では、医療情報に関する専門職の育成を事業のひとつに掲げています。この事業を実行するために組織された医療情報技師育成部会では、医療情報基盤の整備からデータ利活用の実践までを担える人材として「医療情報技師」「上級医療情報技師」の育成を目指して活動を行っており、教科書の刊行、能力検定試験の実施、生涯研修などの事業を行っています。医療情報技師能力検定試験の合格者はこれまでに延べ約2万5千人、上級医療情報技師能力検定試験の合格者は約500人(2022年9月現在)を数え、多くの医療情報技師、上級医療情報技師の方々が全国の医療機関や企業などで活躍しています。
 電子的にやりとりされる診療情報をうまく活用することは、医療の質・安全の向上、新しい医学的知見などの獲得につながっていきます。しかし、診療業務をよく理解して、個人情報保護や情報セキュリティを確保し、情報処理技術を正しく使うことができる人材がいなければ、このような仕組みは実現しません。また、医療分野のさらなる情報化と情報セキュリティの強化は、現在、わが国で注目されている喫緊の課題ですが、この取り組みには、機器やサービスを購入すればよいのではなく、それらを主導的に推進できる人材、取り組みを担える人材こそが重要であると言えます。医療情報技師育成部会としては、医療情報に関する専門職である「医療情報技師」「上級医療情報技師」がさらに高い知識、技術をもって活躍できるように支援して参りたいと考えています。
 2021年に医療情報技師育成部会事業は20周年を迎えました。これまで医療情報技師の育成にご尽力をいただきました、すべての皆様に深く感謝申し上げますとともに、今後もより一層のご協力、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2022年9月


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