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2019年度(第13回)上級医療情報技師能力検定試験(一次試験)
試験結果の概要と講評

【試験の概要】

     試験日時:2019年8月25日(日)
          午前  (マーク方式)      10時30分~11時30分(60分)
          午後Ⅰ (マーク方式・記述方式) 12時50分~14時20分(90分)
          午後Ⅱ (小論文方式)      15時00分~16時30分(90分)

     試験会場:札幌・仙台・東京・新潟・金沢・名古屋・大阪・岡山・広島・高松・福岡・鹿児島・沖縄
     試験内容・時間割:筆記試験(マークシートによる多岐選択方式および記述方式)および小論文試験
     申込者数:207名
     受検者数:165名
     問 題 数 :午前   マーク方式  50問(マーク数  50) 配点 100点
          午後Ⅰ  マーク方式   7問(マーク数  15)     36点
          記述方式         5問(解答項目数 13)     50点
          午後Ⅱ  小論文方式   1問(800字以上1,000字以内)

     合否判定:午後Ⅱの答案は、午前、午後Ⅰ(マークシート試験、記述式試験)の判定基準を満たす
          ものを採点対象とし、試験結果の判定に示す観点から評価判定を行う。午前、午後Ⅰ、
          午後Ⅱの全ての試験の成績が、判定基準を上回ったものを一次試験の合格とする。

【試験結果の概要】

(括弧内は得点率)

〇午前・午後Ⅰ
 午前午後Ⅰ
受検者数165163163
満点10086186
最高点86(86.0)72(83.7)150(80.6)
最低点40(40.0)24(27.9)52(28.0)
中央値64(64.0)50(58.1)115(61.8)
平均値63.9(63.9)50.1(58.3)113.3(60.9)
標準偏差9.510.117.7
〇午後Ⅱ
 午後Ⅱ
受検者数163
採点対象75

【試験結果の判定】

◯午前(マーク式)・午後Ⅰ(マーク式+記述式)
 午前と午後Ⅰの得点が共に基準得点以上の得点を有することを判定基準として、判定基準を上回る者を午後Ⅱの採点対象としました。午前、午後Ⅰで判定基準に満たない場合は、午後Ⅱの採点は行っていません。

○ 判定基準 ○
区分受検者数基準得点得点率基準得点以上の割合
午前16560 点以上60.0%以上69.7%
午後16350 点以上58.1%以上54.0%
◯ 午後Ⅱ(小論文試験)
 午後Ⅱの小論文試験は、提示された課題文を読んで、課題文で述べられている内容に対して自分の考えを記述する試験を行いました。小論文試験の採点は、下記の5つの観点から行いました。採点にあたっては、5名の採点者が読んで独立して評価し、合議のうえ最終的な評価を行いました。
    ①問題の指示に基づいて記述しているか。
    ②課題の全体像を正確にとらえているか。
    ③自身の見解が明確な論旨で述べられているか。
    ④わかりやすく、説得力のある記述になっているか。
    ⑤見解は上級医療情報技師として適切か。
◯ 総合判定
 午前、午後Ⅰ、午後Ⅱの全ての試験の成績が、判定基準を上回ったものを一次試験の合格とします。なお、午前、午後Ⅰの部分合格はありません。

受験者数:165名  合格者数:34名(合格率20.6%)

【試験の講評】

     今回の一次試験の問題は、昨年度からの上級医療情報技師能力検定試験制度改正に基づき、マークシート方式と記述方式の問題(午前・午後Ⅰ)ならびに小論文形式の問題(午後Ⅱ)によって構成しました。午前・午後Ⅰの問題は、医学・医療系、情報処理技術系、医療情報システム系の3系に限定せず、公表している「上級医療情報技師の一般目標及び行動目標群(GIO・SBOs)ver.1.1」から万遍なく出題しました。
     午前の問題では、医療情報技師能力検定試験と同程度の基礎的な知識を確認する問題を中心に上級医療情報技師に必要な最近の動向に関する問題も出題しました。また午後Ⅰの問題では、マーク式の問題だけでなく、長文を読解し記述する問題を出題し、単なる想起型問題よりは、解釈型や問題解決型を増やすように努めました。午後Ⅱの問題では、提示された課題文を読んで、課題文で述べられている内容の説明や、課題文に対する自分の考えを800文字以上、1,000文字以内で記述する試験を行いました。
     午後Ⅰの記述問題の「画像診断報告書の確認漏れの事例」に関する設問は、本文で示されている事例の対策が医療安全のどの要素に該当するか、この対策で今回のような事例を防ぐことができない場合はなにか、そして再発を防止するための追加的な対策はなにかを問うものでした。今回のような事例を防ぐことができない場面としては、「オーダ医がレポート一覧を見ない可能性がある」を解答例として、注意喚起の不足や引継ぎ不足により、レポート一覧への注意喚起に気付かなかったことが読み取れるものを正解としました。再発防止の追加的な対策には、「院内メールに異常所見レポートがあることを通知する」などを解答例として、オーダ医以外に注意喚起が伝達する仕組みや他部署(者)も確認して管理する仕組みを挙げていれば正解としました。いずれの問いも文字数の制限を設定しており、内容だけでなく指定の文字数でまとめられているかも採点の対象としました。上級医療情報技師は、日々の業務の中で、種々の課題から問題点を読み解く能力が必要となります。次年度以降も、このような問題を出題する予定です。
     さらに、午後Ⅱの問題では、病院情報システムを更新する際に留意すべきことに関する課題文を読み、1)筆者が述べている留意すべきことをまとめ、2)医療情報部門担当者の在るべき姿について自身の考えを述べるものでした。答案の作成にあたっては、課題の趣旨を正確にとらえて2つの問いに的確に答えること、また、自らの考えを論理的にまとめて記述することが必要です。そのため、2つの問いに答えていないもの、指定の文字数で書かれていても課題には関係がない内容を記述したもの、あるいは関連が薄い内容を記述したものは低い評価としました。また、文字数が不足しているもの、誤字・脱字があるもの、そして読み手に対して丁寧に書かれていないものは減点の対象としました。
       午前の平均得点(得点率)が63.9点(63.9%)、午後Ⅰの平均得点が50.1点(58.3%)でした。そのため午前の判定基準を60点(60.0%)、午後Ⅰの判定基準を50点(58.1%)として判定を行い75名の午後Ⅱの採点を行いました。その結果、今回の一次試験の合格者数は34名、合格率は20.6%となりました。

【試験の結果】

第13回一次試験合否判定結果通知は2019年10月11日(金)に発送しました。
1週間以上経っても届かない場合には、事務局までお問い合わせください。


一次試験合格者一覧 
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